日替わりでスーツを着られる世の中にしたい

AOKIが創業した1950年代。都市部では毎日スーツを着て仕事をするビジネスマンも見受けられるようになっていましたが、当時のスーツは彼らの月給にも匹敵する高額品でした。こうしたなかで、「ビジネスマンが日替わりでスーツを着られる世の中にしたい」との想いで1958年に「洋服の青木」が創業されました。

その後、米国で生まれた経営手法「チェーンストア理論^※」を徹底的に学び、既存の流通ルートに頼らない製販一体体制を構築しました。以降、郊外型出店や大量仕入・大量販売などの戦略が次々と功を奏し、事業を拡大していきました。

※米国で生まれた経営手法。経営戦略の立案や商品開発、財務、仕入れなどの企業活動を本社や本部に中央集権的に集中させ、店舗はオペレーションに専念することで経営効率を向上させる。

「人々の喜びを創造する」という想いをもとに多角化

ところが1990年代に入ると、バブル経済の崩壊とともにスーツ市場は徐々に縮小していきます。ブレークスルーを狙ったAOKIは、新たな事業創造に着手。それが具現化されたのが、1998年に1号店をスタートさせたカラオケ店「コート・ダジュール」と、結婚式場を核として多様な記念日のお祝いサービスを展開する「アニヴェルセル 表参道」です。

これらは、日々の暮らしに豊かさや喜びをもたらす事業として多くの消費者に受け入れられ、前者は現在の「エンターテイメント事業」に、後者は「アニヴェルセル・ブライダル事業」へと発展。事業ポートフォリオの重要な一角を占める存在となっています。

一見するとバラバラに見えるこれら事業の底流には共通する “想い”が息づいています。それが、創業精神を原点とする、「人々の喜びを創造する」というグループコンセプトです。洋服を選び・着ることを楽しむ。余暇の時間を自分らしく過ごす。記念日を家族や友人たちとお祝いする。そのすべてが、人生のさまざまなシーンに喜びをもたらす“AOKIグループの事業”なのです。

チェーンストア展開を通じて磨き続けてきた二つの強み

そして、多角化の成功を支えてきたのが、ファッション事業のチェーンストア展開を通じて磨き続けてきた二つの“強み”です。

一つ目の強みは、「店舗経営」の知見。一店ごとに最も収益の上がる業態や商品・サービスを選択し、綿密な投資回収スケジュールを立案。不振に陥った店舗はフレキシブルに業態転換するほか、明確な店舗撤退基準を定めることで、スピーディーに市場の変化に対応することができます。

もう一つは、店舗オペレーションを担う「人財育成」のノウハウです。「顧客満足」と「感動創出」を実現するために商品やサービスの品質に徹底的にこだわり、これらを高めていくための教育体系を強化し続けています。また近年では、従業員に複数業態で経験を積む機会を提供することで、接客サービスの質やマネジメントスキルの向上につなげています。

これら二つの強みは、各事業の成功の原動力となっているだけでなく、今この瞬間もそれぞれの現場で磨かれ続けています。

AOKIグループの挑戦とイノベーションは、これからも

「喜びを創造する」ための挑戦に終わりはありません。
 
ファッション事業では、市場の変化に対応し、主力のビジネス・フォーマル分野に加え、「パジャマスーツ®」をはじめとするカジュアルやレディース分野の拡大を推進しています。
アニヴェルセル・ブライダル事業では、「記念日の館」という当初のコンセプトに立ち返ってリニューアルした「アニヴェルセル 表参道」をはじめとして、ウェディングにとどまらない幅広い価値提供を追求。
エンターテイメント事業では、複合カフェの快活CLUBで、利用シーンを娯楽・休憩のみならずビジネス・学習へと拡大するとともに、カラオケのコート・ダジュールでも、利用シーン拡大に向けて提供サービスの拡充を加速します。また、フィットネスジムのFiT24を通じて「健康増進」への貢献を追求していきます。
 
さらに、AOKIの店舗にフィットネスジムやインドアゴルフを併設するなど、複数事業を掛け合わせたAOKIグループならではのイノベーションにも取り組んでいきます。そして、どの事業においても、創業時から接客を通じて磨いてきたからこそ発揮できる「ホスピタリティ」――、お客様が求めているモノ・コトをさりげなく的確に提案する力――を発揮していきます。
 
AOKIグループはこれからも、人々の“喜び”に寄り添った事業の可能性を追求し、新たな挑戦とイノベーションの物語を紡いでいきます。

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